2011年10月26日

遺影写真の話

前にも書きましたが、古い遺影写真の修正をしました。
そのお客さまと先日お会いする機会があり、あらためてお話を聞きました。

その方のお父さまは、戦争で亡くなられたので、写真撮影自体は戦前です。
当時のことですから、写真を撮る機会はそうあるはずはなく、唯一の写真だったようです。

ただ、私があずかった遺影写真自体は当時のものではなく、戦後何十年か前に複写されたものの
ようでした。しかし、長い年月と蛍光灯の紫外線によりセピア色に焼け、大きなシミというか
表面の薬剤がはがれてしまったというか、ハゲたように薄くなってしまった部分がありました。
半ばあきらめていたご依頼主が、試にと私に預けてくださったわけですが、なんとかご納得
いただけるまで直すことができたわけです。

その遺影写真は、戦後67年たってご依頼主がお父さまを偲ぶことができる唯一のものです。
修正ができた時はとても喜んでくださいました。
毎朝仏壇に手を合わせるたび、見づらくなっていく我が父の姿に心を痛めていたそうで、
今はその思いから解放されたてことでしょう。

私は、写真修正は専門ではありませんが、可能な限りの対応はしたいと思います。

で、私が何を言いたいかというと、遺影写真はそれくらい大切にされ、長い間残るといういうことです。
遺影写真は、撮り直しは効きますが、さかのぼって撮ることはできません。
だから今のうちにお気に入りの写真を残しておきましょう。
そのうち?後で?
いや今撮っておかなければ、今の自分は残せませんよ。

posted by 写真工房 創 at 12:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 写真修正

2011年09月21日

古い遺影写真の修正

古い遺影写真の修正のご依頼を受けました。
もちろん、モノクロ写真ですが、長い時間が経つうちに、セピア色に変色したばかりか、部分的にハゲて薄くなってしまっています。

はじめは、受けるのをやめようかと思いました。
かなり難しい作業になることが分かっていたからです。
でも、知り合いからのご紹介だったのでうけることにしました。

その写真は、そもそも戦前に撮られていたものを、さらに何十年か前に複製したものと思われます。
複製の時点で傷んでいたのに加え、何十年かの間に複製した写真も上薬がハゲてしまったようです。
単にセピア色になったのもを元の色合いに戻すのは、そんなにてがかかりませんが、ハゲた部分とそうでない部分の色を合わせるのは大変です。しかも境目がきれいに分かれておらず、網の目や点々とハゲています。

とりあえず、スキャナーで読み込んで、処理方法はそれから考えることにしました。
幸い、ハゲた部分も完全に無くなってしまったわけではなく、服の模様や陰などはかすかに残っています。
これをうまく生かして、ハゲた部分ごとに色合いを調整していくことにしました。
点々とハゲてしまった部分も、ひとつずつ修正していきます。

まる一日かかってしまいましたが、なんとか修正できました。
これで、あと何十年かは大丈夫です。
ご依頼主もきっと満足してくださると思います。
posted by 写真工房 創 at 22:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 写真修正