前にも書きましたが、古い遺影写真の修正をしました。
そのお客さまと先日お会いする機会があり、あらためてお話を聞きました。
その方のお父さまは、戦争で亡くなられたので、写真撮影自体は戦前です。
当時のことですから、写真を撮る機会はそうあるはずはなく、唯一の写真だったようです。
ただ、私があずかった遺影写真自体は当時のものではなく、戦後何十年か前に複写されたものの
ようでした。しかし、長い年月と蛍光灯の紫外線によりセピア色に焼け、大きなシミというか
表面の薬剤がはがれてしまったというか、ハゲたように薄くなってしまった部分がありました。
半ばあきらめていたご依頼主が、試にと私に預けてくださったわけですが、なんとかご納得
いただけるまで直すことができたわけです。
その遺影写真は、戦後67年たってご依頼主がお父さまを偲ぶことができる唯一のものです。
修正ができた時はとても喜んでくださいました。
毎朝仏壇に手を合わせるたび、見づらくなっていく我が父の姿に心を痛めていたそうで、
今はその思いから解放されたてことでしょう。
私は、写真修正は専門ではありませんが、可能な限りの対応はしたいと思います。
で、私が何を言いたいかというと、遺影写真はそれくらい大切にされ、長い間残るといういうことです。
遺影写真は、撮り直しは効きますが、さかのぼって撮ることはできません。
だから今のうちにお気に入りの写真を残しておきましょう。
そのうち?後で?
いや今撮っておかなければ、今の自分は残せませんよ。
2011年10月26日
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