トレイルの取りつきはとてもいい感じで、これならMTBで行けると思わせるものでした。
しかし、ほんの200m位いいくと、すぐに階段が現れます。その後も階段や大きな段差、きつい傾斜など、MTBではちょっとという道が続きます。重くて壊れやすい荷物を背負ってMTBに乗る気はしない道です。
事前に情報をもらっておいて良かったと思いました。
これから深い山に入っていきますが、房総のトレイルでいつも遊んでいるので不安はありません。
MTBのトレイルライドで使っているハンディGPSもありますし。
小さな尾根の頂点をいくつか超えながら、撮影に適した場所を探します。
この尾根には木々が生い茂り、房総の山々や海が見える場所がなかなかありません。
すると、突然目の前が開け、海が見える場所がありました。さらにそこから20mくらい先に進むと今度は房総の山々が見える場所がありました。この尾根部分は、今回のコースで唯一、往路と復路が同じコースを走ります。20mの移動だけで2回のシャッターチャンスがあるはずです。
それと、トレイルランの場合、どうしても視線が足元に行くために顔が下を向いてしまいますが、この場所は階段や根っこのでっぱりが無く前を向いてくれる可能性が高い場所でもありました。
もっといい場所が無いかもっと先まで行ってみましたが、往復の撮影が可能で景色が開けた場所はここしかありませんでした。ここでランナーたちを待つことにします。
風もなく、音の無い世界。タヌキでしょうか、たまに獣の歩く音がカサカサと聞こえてくるだけです。
ひまだったので、正面の山を撮ってみました。

頂上付近のへんな出っ張りがクレーンのように見えたのですが、望遠で撮影したらただの木でした。
じ〜っと待つこと30分、ドンドンという足音とハアハアという息遣いが聞こえてきました。
来ました、先頭集団です。
「がんばってください」と声をかけながら撮影していきます。
みんなちょっと驚いた様子ながらも、「は〜い」「どーも」「ありがとう」などと応えてくれます。
あんなに息が上がっている状態で応えてもらうのは申し訳ないと思いますが、いきなりシャッター音で驚かすよりいいでしょう。
撮影していたのはスタートから5kmほどの地点でしたが、スタートから最初のランナーが来るまで20分強、最終ランナーが通過するまで1時間近くがかかりました。アップダウンがきついコースなので、普通のマラソンとはだいぶ様子が違います。
20m移動して復路のランナーを待ちます。
往路の最終ランナーが通過して、ほどなく復路のトップランナーがやってきました。
撮影していると、コース図が頭に入っていないのか「あれ?同じカメラマンがまたいる!」とか「移動が大変ですね」とか声をかけてくれるランナーがいます。「あのー、20mしか移動してないんですよ・・・。みなさんと比べたら楽してます。」
通常のマラソンと違い、いろいろ大変な思いをしましたが、いい経験になりました。
マラソンより、ランナーと近い気もします。
また、いつも遊んでいるMTBのトレイルライドでの経験が仕事に役立った案件でもありました。
またトレイルランの仕事が来ないかなぁ。
posted by 写真工房 創 at 14:27|
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